
顔に赤みが出ると「スキンケアが合わなかったのかも」と思いがちですが、それが肌の反応ではなく、病気のサインである場合もあります。特に春から夏にかけて流行しやすい「りんご病(伝染性紅斑)」は、子どもだけでなく大人にも感染することがあるため注意が必要です。
年齢とともに肌のバリア機能が揺らぎやすくなると、ちょっとした刺激でも赤みやかゆみを伴いやすくなります。
しかし、そうした変化のすべてを「肌荒れ」と捉えるのではなく、ときには“体の内側からのサインかもしれない”という視点を持つことも大切です。
りんご病とは何か
りんご病の正式名称は「伝染性紅斑」で、ヒトパルボウイルスB19というウイルスが原因で発症します。多くは小児に見られる疾患ですが、免疫がない大人にも感染する可能性があります。
特徴的な症状は、頬にまるでりんごのような赤い斑が浮かび上がること。そのため、見た目だけで「ただの肌荒れ」と誤認されやすくなります。
感染してもすぐには発疹が出ず、風邪のような症状が先に現れる場合もあります。微熱、倦怠感、関節の痛みなど、一般的な不調と似ているため気づきにくいのが難点です。
発疹が出る頃には感染力が弱まっているとされていますが、妊娠中の人など特定の条件下では重症化のリスクもあり、放置は危険です。
肌荒れとの見分け方
うるおい不足や外的刺激による赤みは、時間の経過や保湿によって落ち着いてくることがほとんどです。しかし、りんご病による赤みは左右対称にくっきりと出る傾向があり、触れても熱をもたず、痛みやかゆみもないのが特徴です。
見た目は明るく、やや斑状に浮かぶような色調をしており、通常の肌荒れとは違う印象を受けるはずです。
また、スキンケアの見直しや保湿を続けても改善が見られず、数日たっても赤みが続く場合は、外的な要因以外の原因を疑うべきです。
顔以外の場所に赤い発疹が現れることもあり、その広がり方が独特であるため、記録を残しておくと判断の手助けになります。
見落としがちな大人の症状
大人がりんご病にかかると、子どもと違って赤みが目立ちにくいケースもあります。その代わり、関節痛やだるさといった全身症状のほうが強く出ることが多いため、「疲れているだけ」と見過ごされることがあります。
肌に違和感を覚えても、「季節の変わり目だから」と済ませてしまう方も多いのが実情です。

特に、顔に限定されない赤みや左右対称に広がるような症状は、皮膚表面だけでなく体の内側の変化を示唆している可能性があります。
肌の不調が続くときは、外からのケアだけでなく、睡眠や体調の管理など内側の状態も見直すことが必要です。
自宅でのケアの考え方
赤みが気になるときほど、過剰なスキンケアを避けることが重要です。摩擦や強い成分を含むケアアイテムは控え、肌の刺激を最小限にする設計を意識しましょう。
肌の表面ではなく角層のすき間をふさぐような、保護力のあるアイテムを選ぶのが基本です。
また、体調が不安定なときには、いつも通りのケアであっても反応が出やすくなります。調子が整っていないと感じたら、シンプルな保湿に立ち返ることが肌を守る近道です。
スキンケアは肌との対話でもあるため、「いま何が必要か」を見極める目を持つことが、美しさを保つための大きな力になります。
自分の肌に合う解決法を確かめられる機会があることも、日々のケア選びのひとつの指針として大切にしてください。
肌にふれるたび気になる小さなざらつきや赤み。
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