
年齢を重ねるにつれて、肌のコンディションだけでなく体内の変化にも敏感になっていきます。
特に、肌が赤くなりやすい方のなかには、スキンケアだけでは改善しきれない“内側の要因”が潜んでいる場合もあります。なかでも最近注目されているのが、「高血圧」との関係です。
肌の赤みが単なる外的刺激によるものではなく、血行や血圧の変動といった身体の深部から起きているサインである場合もあるため、そのままスルーしてしまうと、美容面だけでなく健康への影響を見逃してしまうことになるのです。
今回は、美容と健康の両面から注目すべき「隠れ高血圧」と肌の赤みとのつながりについて、日常ケアに活かせる視点でお届けします。
血圧と肌コンディションの関係
肌が赤く見えるとき、その多くは血流の増加によるものです。顔の毛細血管が拡張することで、血色がよく見える一方、過度に赤みが出る場合は「血流が不安定な状態」といえます。
実はこの血管の拡張や収縮を調整しているのが、交感神経と副交感神経を司る自律神経です。
高血圧はこの自律神経バランスに大きな影響を与えます。ストレスや食生活の乱れなどで血圧が上がると、血管が常に緊張した状態になりやすく、ちょっとした刺激で毛細血管が開いてしまうのです。
その結果として、顔の赤みが定着してしまったり、火照りやムズムズとした違和感につながることもあります。
このような状態は、見た目以上に肌内部のストレスを示すサインでもあるため、単に赤みをカバーするのではなく、血圧や自律神経を意識した生活改善が必要になります。
高血圧のサインは肌に出る?
高血圧というと、症状が出にくい“サイレントキラー”の代表格ですが、実は肌にわかりやすいサインを出していることがあります。
顔のほてり、赤み、目の下のクマが濃く見えるなどの変化は、血管が硬くなり、血液の流れがスムーズでなくなっていることのあらわれかもしれません。
とくに、スキンケアを丁寧にしていても頬の赤みが引かない、洗顔後に顔全体が熱を持ったように赤くなるといった場合には、血圧が高くなっている可能性も否定できません。
こうした変化は、肌のバリア機能やターンオーバーにも影響を与えるため、うるおいが行き届かず、乾燥やくすみが目立つようになるケースも多く見られます。
定期的な血圧チェックや、食事内容の見直しなどを通じて、肌の変化を「内側からのメッセージ」として受け止めていくことが、美しさを支える第一歩となります。
赤み対策に必要なケア視点
肌の赤みをケアするには、まず「バリア機能の強化」と「温度変化への対応」が重要です。
肌が赤くなりやすい方は、角層が乱れて外部刺激を受けやすくなっている可能性があるため、うるおいを守る保湿が欠かせません。特に、油分と水分をバランスよく補える保湿剤を使い、摩擦を避けるよう優しくなじませることが求められます。
また、冷暖房の効いた環境では室内外の温度差に肌が過剰反応しやすくなります。急激な温度変化を避けるため、首元や頬を冷やしすぎない工夫や、就寝前に深呼吸や軽いストレッチを取り入れて自律神経を整えることも、赤み予防に有効です。

肌が落ち着かない時期ほど、強い成分を試すのではなく、肌と対話するような丁寧なケアを継続することが回復への近道です。
ホームケアで意識すべき習慣
血圧と肌を同時にケアするには、スキンケアとともに生活習慣全体の見直しが必要です。
まず意識したいのは、塩分や脂質を控えめにしながら、血管の健康を支えるビタミン類やポリフェノールを含む食品を積極的にとること。旬の野菜や果物を取り入れた食事は、肌の調子にもよい影響を与えます。
さらに、睡眠の質を高める工夫も欠かせません。入浴で身体を温め、就寝前のスマホ使用を控えると、血圧を安定させるリズムが整いやすくなります。
ストレスをためこまないために、深呼吸や短時間の散歩など、心をゆるめる時間を意識的に設けることも大切です。
肌にあらわれる変化は、体全体のサインでもあります。
目に見える赤みをケアしながら、内側からの健やかさを育てる生活習慣を、日々の中で自然に取り入れてみてください。
肌にふれるたび気になる小さなざらつきや赤み。
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