
健康を意識して続けている食事法や習慣が、実は肌に負担をかけている場合があります。糖質制限や断食、サウナなどは体調管理や美容目的で広く取り入れられていますが、やり方を誤ると肌のうるおい不足やバリア機能の低下を招きかねません。
肌は全身の状態を映し出すため、体によい行動であってもバランスを欠くと不調が現れます。
今回は代表的な4つの習慣について、肌への意外な影響と見直しのヒントを解説します。
糖質制限と肌のエネルギー不足
糖質制限は血糖値の急上昇を防ぎ、代謝改善や体重管理に効果的です。しかし、過度な糖質カットは肌に必要なブドウ糖供給を減らし、ターンオーバーの停滞を招きます。
肌細胞は主に糖をエネルギー源としているため、不足すると新しい細胞の生成が遅れ、くすみやハリ低下が生じやすくなります。
さらに、糖質制限中はビタミンB群や必須脂肪酸が不足しやすくなります。これらは角層の水分保持や皮脂分泌に不可欠で、不足すると肌の乾きやすさや刺激への敏感さが増します。
血流が滞ることによって酸素や栄養が届きにくくなる点も無視できません。
糖質制限を継続するなら、精製糖ではなく低GI食品や玄米など質の良い糖質を適度に摂取し、同時にタンパク質・良質な脂質を補うことが重要です。
断食とターンオーバーの乱れ
断食(ファスティング)は胃腸を休め、細胞のリサイクル機能といわれるオートファジーを活性化させます。ただし、期間や頻度が過剰になると肌の修復力に影響が出ます。
断食中は摂取カロリーが極端に減るため、体は生命維持を優先し、肌への栄養供給を後回しにします。その結果、角層の水分保持力が低下し、外部刺激に弱くなります。
また、タンパク質不足はコラーゲンやエラスチンの合成を妨げ、ハリ感の低下や小じわの増加につながります。
断食を行う場合は、1回の期間を短くし、終了後はビタミン・ミネラル・タンパク質をしっかり補うことが大切です。
サウナ習慣とバリア機能の低下
サウナは血流促進や疲労回復に役立ちますが、高温多湿の環境に長時間滞在すると肌から大量の水分と電解質が失われます。皮脂膜が一時的に溶け、天然の保護バリアが弱まるため、外気や冷房の乾燥にさらされると急速にうるおいが奪われます。
特に頻繁な利用は乾燥や赤みを慢性化させる恐れがあります。サウナ後はすぐに水分を摂取し、汗をやさしく拭き取ってから保湿を行うことが重要です。
利用頻度を週数回に抑え、滞在時間も短くするとバリア機能を守りながら効果を得られます。
運動習慣と紫外線ダメージ

運動は血流を促進し、肌の代謝を高めますが、過剰な有酸素運動や長時間の屋外活動は紫外線ダメージを加速させます。
強い日差しの下での運動はメラニン生成を増やし、シミや色素沈着の原因となります。また、汗や皮脂の増加で毛穴詰まりや炎症が起こりやすくなります。
さらに、長時間の激しい運動はストレスホルモンであるコルチゾールを増加させ、肌の修復やコラーゲン生成を妨げます。
運動効果を保ちつつ肌負担を減らすには、朝夕など紫外線の弱い時間帯を選び、運動後の洗顔と保湿を徹底することが大切です。
健康習慣と肌ケアの調和
健康のための習慣も、やり方やバランスを誤ると肌に負担をかけます。
糖質制限、断食、サウナ、運動はいずれも正しく取り入れれば有益ですが、生活全体との調和が不可欠です。
自分の体調や肌の状態に合わせて調整しながら、日常のケアを行いましょう。肌と体の両方を健やかに保つために、ホームケアとして試せる選択肢もありますので、気軽に取り入れてみてください。
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